足に関連する痛みや不調のある場合、膝が痛んでも腰や股関節に不調を感じる時でも、治療に際してはその痛む箇所ばかりに注意が向いてしまうのではないでしょうか?

ところが実際には歩行や足の動作に問題があり、それが原因となって足腰の不調につながっていることが多く見られます。

歩行や足の動作のせいで自分の体に不調が生じているなどと思い当る人は少ないでしょう。

ですが例えば鉛筆や筆で文字を書くにもそれに適した指の使い方というものがあり、スキーを履いて雪の斜面を滑る際にもやはり安全で無理のない正しい重心の掛け方を最初に学びます。

それと同じで足の筋肉や骨にも不要な負担の生じない適切な動かし方があるのです。

このようなことは「生体構造力学=バイオメカニクス」という研究によって明らかにされています。

本当は、ケガなどしても人間には特に何もしなくても自然に治っていく力が備わっているのに、長期にわたって慢性的な不調が解決しない裏には、日常の中で良くない動作をし続けてしまっているという弊害があったのです。

とくに足はもっとも下から体を支持する、言わば土台です。その土台が偏ってしまえば、その上につながる膝も腰もまっすぐではいられない。つまりからだ全体にくるいが生じてしまいます。

 

足の状態が原因となって生じうる疾病として以下のようなものがあります。
・足のむくみ  ・足が疲れやすい  ・足の冷え  ・偏平足  ・巻き爪  ・浮き指  ・O脚  ・太ももがとくに太い  ・膝板  ・腰痛  ・股関節通  ・肩こり

歩くフォームが悪ければ上記のように膝や股関節を悪くするだけでなく脚の太さや体のラインなど見た目にも影響をあたえます。

ところがもしこの問題に気づいて歩行のフォームを改善したい!と思ってもそのどこが悪いかを指摘して正しい歩き方を身につけさせてくれる所は身近にはなかなかないのが現状ではないでしょうか。

見た目にカッコよく見える歩き方を指導してくれる歩行教室などはあるかも知れませんが足に生じる諸症状を改善するには、見た目だけではない体のための歩行指導が必要であり、それを習得する場が必要です。そこには専門的理論をそなえた指導者も不可欠です。

当院では、ネイティブウォーキング協会代表の中島氏が足の病変改善のために生みだした「ゆるかかと歩き」という歩行を導入しています。
同氏は歩行と疾患の関係を追求する途上で、足の医療において先進的であるアメリカの足病医学を学び、そこからこの歩行方法を発案し広めています。

ヒトの体の動く原理に合わせた「屈曲歩行」および「二軸歩行」という歩行方法を組合せて成り立つものですが、理論だけでなく実際に治療の現場において試行錯誤を重ねた上で考案されているため、これまでの改善実績も十分です。

長く親しんできた今までの歩き方を、一目見てすぐに変えられるものではありませんがそれに関しては効率的に習得して頂けるような仕組みも用意されていますので、80代の方や、また杖を利用されている方であっても、努力のすえに身に付けていかれた例もあります。

まずはぜひ正しいフォームによる歩き方を体験してみてください。

これまで足の状態が良くなかった方ほど、改善前の歩行との大きな違いを感じられる事でしょう。足がとても軽くなることに驚かれると思います。